2016トカラ列島平島遠征記

Gantiss

釣友のIさん、Gantiss2人で611日から16日の1週間トカラ列島平島に堤防からの大物狙いで遠征してきた。

3年前IさんとGantiss6月に平島に釣行したが、台風接近と豪雨のため、1泊で帰った苦い思い出がある。

今年は台風の発生もなく天候は穏やかなほうだが、年間降雨量が東京の2倍以上もあるトカラ列島の梅雨は強烈だ。

釣りができる正味4夜のうち2夜は穏やかな海に恵まれた。

この時期、堤防からの大物釣りはトビウオの群れが産卵で港近くに接岸するのを追ってくる大型の魚食魚を狙う。

トビウオ5月から6月の穏やで月明かりのない深夜、満潮近くに港に入ってくる確率が高く、トビウオが港に入らないことにはほとんど釣りにならない。

 

平島を離れるフェリー十島 向こうに見えるのは諏訪瀬島

 

今回のポイント南之港の堤防

 

1日目 611日 雨時々曇り 南東風速5m/s程度 小潮 満潮 0

海は穏やで雨が強くなってきたが、トビウオはタモ網でポツポツ掬える程度入ってきた。

10時過ぎIさんとGantissの餌釣り竿に1mちょっとのツムブリがかかり、頻繁に当たりが出るようになった。

満潮時刻深夜0時を過ぎた時、Gantissのルアー竿にヒット、しかし10秒ほどでフックアウト。すぐに同じ場所に投げなおすとルアー着水と同時にひったくり一気に100mほど走った。

重量感からGTであることを確信し、「GTヒットしましたー!」と叫び強気のやり取りが功を奏し10分程でリフトアップすることができた。

ギャフがけIさんと丁度様子を見に来られた民宿のご主人にお願いし無事キャッチすることができた。

 

 

 

翌朝、民宿でゆっくり測定しようと思ったら魚が見当たらない。

「魚の長さと重量測りたいのでどこに保管して頂いてますか?」 とお聞きしたら、イグローのクーラーを指さされた。

「え〜! 入らないでしょー!」と言ったら、アタマはねて入ってるって

測定は解体時の分割測定参考記録で142cm40kgだった。

 

2日目612日 雨 南風速5m/s程度 小潮 満潮 1

深夜満潮1時に合わせ10時頃出勤した。

50m先が見えないほど激しい雨の中、IさんとGantissは餌釣りの仕掛けを投入後、車に退避していた。

仕掛けはトビウオの一匹がけ、電気ウキを付けたフカセ釣りで、ペンセネタ9/0 PE20号をフリーにして鳴きバネを入れていた。

Iさんが「私のウキが見えないから」と、車動かしてくれたがウキがない。

車から降りて周囲にライトを当てて探すも発見できず。

やっと竿が引き込まれたことに気づき呆然!

豪雨で鳴きバネの音も聞こえなかった。

リールはフリーにして、糸の末尾はスプールにテープ止めなので竿は引き込まれるはずはないと思い込み油断したのがいけなかった。

今回はルアーのロスもなく調子いいと思ってたらとんでもないロスに・・・

後で思い返すと前日、1mぐらいのツムブリとやり取りした時、リールスプールに糸が食い込んでいたようだ。

糸が食い込んでたらフリーでも竿は引き込まれる。

時合まで時間があるので、雨が小降りになってから尻手ロープ付けようと思ったのが甘かった。

置き竿は必ず尻手ロープを付けなければいけない基本を改めて勉強した。

 

 

ことは忘れようと、時々見えるトビウオに刺激され、雨も小降りになったのでルアー竿に集中することにした。

満潮の少し前、昨日とほぼ同じポイントでヒット。

昨日よりさらに重量感のある引きで糸がどんどん出て行く。

ヘッドランプでスプールを照らすと約220mある糸が50mぐらいしか残ってない。

レバードラッグをワンクリック締めて、一旦魚を止めることができた。

さらに頭の向きを変えようとスプールを押さえて数メートル下がった。

その直後、再び強烈な引きでスプールから指を離したが綱引き状態で引張られ、水際が迫ったので全身の力で踏ん張ったら、パーンと大きな音とともに後ろにひっくり返りゲームセット。

悔しさで手が震え、スプールを見ると道糸が食い込みロックしていたことが判かった。

 

3日目 613日 雨時々曇り 南西風速10m/s程度 小潮 満潮2

朝からの大雨は夕方にはやんだものの波が高く港には濁りが残っている。

10時頃から釣りを始めたが、トビウオはたまにちらほら見える程度で、明け方まで大物の当たりなし。

 

4日目614日曇り時々晴れ、南微風 長潮 満潮 3

最終日、最高のコンディションで気合が入る。トビ掬いの集光ライトにトビウオがたくさん寄ってくる。

寄ってきたトビウオを捕食する水中の磯マグロも見える。

 

11時頃Gantissの餌釣り竿にヒット。

120cmオーバーの人生初の磯マグロ、物凄いスピード。

 

0時頃と1時頃にIさんの竿に大型魚がヒットしたものの残念ながらラインブレーク。

1時半頃Gantissのルアー竿にヒット。

手応えからGTであることを確信し、一昨日の失敗から慎重にやり取りして1mちょっとのGTを無事ゲット

その後、隣で一緒に釣りをしていた人が竿を折りながらも30キロオーバーのGTをゲット。

なんとこの時に、一昨日引き込まれた竿の道糸が絡んで上がってきたが残念ながら竿は回収できなかった。

 

今回は天候と運に恵まれ、期待以上の釣果を得て、貴重な経験をすることができた。

いずれも基本的なことだが、

教訓1 置き竿は必ず尻手ロープを付ける。

          リールをフリーにして鳴きバネを入れていてもスプールの糸噛みや急激な引きでパーマすると竿を失う。

教訓2 スタンディングで使う糸は、自分で引っ張って切れる強度のもの以上は使わない。

強い引きで道糸がスプールに噛み込むとドラッグが効かなくなり、糸の強度で引き込まれる。

今回失ったガマクエインパルス60号とペンセネタ9/0ハンドルドラッグはPE20号を巻いていたので、もし大型魚の引きで糸がスプールにロックしたら竿ごと海に引き込まれていたかも知れない。 まあ、竿だけで良かったことにしよう。

4年前、大鵬さんにセネター9/0のスタンディングは危険とご忠告いただいた時はドラッグ調整してますからといいましたが、生半可な判断、反省してます。

 

皆様も改めてご注意下さい。

 

この釣りは時期と天候に恵まれれば今回のように大物と出会うことができる。

Gantissは今回を含め5回目の平島だが、3回は大雨と台風に阻まれ釣果を得られなかった。

また来年も気力・体力が残っていて家の事情が許すなら平島に戻ってきたい。

 

平島展望台から磯釣りのポイントを望む

 

メインのGantissルアータックル

竿:MCワークスレギングブル106XX、リール:アベット レバードラッグ、道糸:ウルトラダイニーマ8200m 、 ロングリーダ:SSアシスト20 20m 、ショックリーダー:バリバスナイロン220ポンド1.5m、 ルアー: 梅雨ブギD7