2015年 超魚会 小笠原遠征記

夜光 作

1.      今年の遠征
 毎年1回、趣味の合う仲間と巨大魚釣り遠征に行くのを楽しみにしています。
そもそも、周りにこの趣味を持つ仲間も居らず、ネットを通じて大鵬さんと知り合えたことがきっかけで、継続して遠征が出来るようになりました。最初は友人と与那国へ、翌年は大鵬さんたちと初の小笠原母島へ… 
それから十数年、与那国6回・奄美大島・三宅島・八丈島・屋久島・四国南西部数回・小笠原3回の遠征を経験し、それなりに楽しんできましたが、巨大魚の釣果は最初の与那国で釣った20キロのロウニンアジが最大でした。
 今年の遠征、当初の予定は昨年のリベンジに、離島さんがいる八丈島へ行く予定でしたが、「小笠原逝かない?」とお誘いを受け、私の都合に合わせて11月にもしてもらい、人生4回目の小笠原諸島 母島遠征となりました。
メンバーは大鵬さん・ガンティスさん・腰痛さん、そひて ワタクシ夜光の4
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18日東京竹芝発、1123日東京竹芝着の56日、11月は夜釣りが出来ない為、実際釣りができるのは112021の二日間という日程でした。
そう、ちょっと荒れたら、釣せずに帰る可能性も・・・ありです(

2.      生還せよ
 1118日朝、東京竹芝桟橋に集合、おがさわら丸で約25時間の航海(船酔いを防ぐ画期的な方法を開発し、何とか乗り切りました…25時間寝たきり老人作戦())、父島で昼食をとり、母島丸に乗り換えて2時間、目的の母島に到着です。
鬼岩が出迎えてくれます。










 

 

 


いつも気になるのが波の具合、今回は… びみょーーー(笑 写真左に見える鬼岩のハナレの具合だと乗れない感じです。風向きでどこかやれるところはあるハズですが、今年の狙いは「鰆根」(
母島を代表する一級磯、いえ日本屈指の超A級磯です。なかなか乗れないですが、今年は昼の釣りなので少しの波なら、渡船に見てもらいながらの釣りもできるし…
他には鬼岩のハナレ、乾崎、二本岩、夜釣り根、ローソク岩あたりでしょうか、それぞれ期待が出来る一級磯ばかりです。














母島に到着し、明日の荷物を整えてまったりする。いつもなら慌てて渡礁しますが、夜釣り出来ないので結構ヒマ(笑 暇を持て余し、腰痛さん・ガンティスさんと3人で港に釣りに出かけました…
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メートルチョットの鮫入れ食い(笑 ブツブツに切られ、ほうほうの体で退却。
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20日、朝の5時出発。眠いんですが…(
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50分頃に港に着くと、真漁丸の森船長がすでに準備万端(



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小笠原遠征で、いつもお世話になっている真漁丸の森船長です。兎に角、細かい所に気配りが凄くて「真漁丸で良かった」「森船長で良かった」そう思える渡船です。
宿で見つけた巨大魚釣りのビデオにも出演されておられ、「あぁ30年も前からAV男優されてるんだなぁ」と感心しきり(
渡船の腕も、状況判断も的確で、頼りになる船長です。今回も…(

真っ暗な中、鰆根に向けて出港です。空は少しづづ明るくなり、鰆根に着くころには状況が十分確認できる明るさに…「やれそうだ」、

駄菓子菓子

鰆根に4人は無理なので、鬼岩のハナレも見に行く…「やれそうだ」
さらに近くの乾崎も偵察…「ぇ 波上がってる…」この時、少し嫌な悪寒がしてましたが、まさか…

ガンティスさん、腰痛さんが鰆根に、私と大鵬さんが鬼岩のハナレに乗る事になりました。
ハナレの1番のポイントは水路側の真ん中あたり、
水深はあまりありませんが、ハエ根もなく釣りやすいです。
一番のポイントは大鵬さんに入って頂き、私はやれそうなところを求めてウロウロ。一度やってみたかった外向きに竿を出してみました。10ミリの雌アンカーで固定。本当はアンカー使いたくないけど、命が危ないので(笑 
後の人に迷惑かけないように、雌アンカー以外は使わない事にしています。













大鵬さんはクーラーに腰かけていつもの通りビールをプッシュー・プッシューしてますが、今年は腰を病んでいるそうで、「この荷物あそこにあげてくれ」「ハンマー取ってくれ」
「あぁ波かぶるから餌も上へあげてくれ」「クーラーを座りやすく設置してくれ」「波で流れた餌を拾って、クーラーに戻してくれ」





私、ハンドルネームを変えます…「磯のコンシェルジェ」に(





釣りの方は第1投目からアタリ、ズドンと入りますが、餌を口から刺して脳天に抜くやり方だったためか、すっぽ抜け。経験から、餌は背掛けが一番ですね。
第2投目はアタリなし、10分ほどで、巻きあげて水面近くでエサをブラブラさせていたら、不意に竿先が突っ込む(ぇ  何か食ったよ、小笠原って恐ろしい場所だ(

波に乗せて、水たまりに魚を上げる、数キロのケンタッキー・フライド…チギ(
唐揚げで食べると美味しいらしいが、可愛そうなのでリリース。
まだまだデカいの釣れるしね(棒読
その後、サメを数匹釣った頃から、波が怪しくなる…
大鵬さんの所は波が上がり、後ろに下がって様子を見ている、私の場所も結構高い所に設置したけれど、波しぶきが掛かり始める。

大鵬さんの所に行って「鰆根大丈夫かな…」

まぁ、森船長がついてるから、滅多な事はないやろ…で糸冬(
釣りを再開するが、鱒鱒荒れてくる・・・

うねりが入りだして、磯際はサラシ場になり真っ白に(

と、渡船が近づいてくる。よく見るとガンティスさん・腰痛さんも乗ってる。
話を聞くと、鰆根は波をかぶって、餌や荷物が流されたとの事。
渡船が近くに待機していてくれたので、流された荷物を拾い、一旦港に戻って餌を積んで場所替えするとの事。

そう言い残して、渡船は行ってしまう…



ぇ  ココ大丈夫なの(

見てる間にどんどん荒れてくる
荷物を高台に移動して、様子を見ているが、ヂャッカンやばい(



と… 渡船が戻ってきた(
危ないので、場所替えしましょう と


その時の様子…低い磯なので、結構ヤバイよね。
急いで竿を片付け、撤収〜
腰痛さんやガンティスさんにも助けてもらい、無事渡船へ


一旦、港に戻り体勢を立て直して、姉島の島影に転戦する事になった。


渡船の中で荷物を整理していて、ある事に気が付く。




ぁ カメラバッグ忘れた(バカ


一眼レフカメラ一式・会社のスマホをバッグに入れて、高台に避難させておいたんですが、慌てて撤収して忘れてきてしまいました。
もうあきらめモードだったのですが、
船長に報告すると、みんなを渡した後に取りに戻ってあげる って(

港に戻り餌を積み込んで、姉島方面へ移動、途中ローソク岩も見えたが、無理な感じ(あたりまえ


※この写真はたまたま静かな時の画(
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人を姉島本島の2級磯に渡し(サメ穴とかいうポイント、名前からして2())、鬼岩のハナレに戻ってもらう。

鬼岩のハナレ⇒港まで約40分、港⇒姉島まで約40分、姉島⇒港の前を通り⇒鬼岩まで約1時間20分・・・

船に弱いワダスは既にゲロゲーーロ状態(

鬼岩に近づくにつれ、恐ろしい光景が目に飛び込んできた
うねりが更に大きくなり、鬼岩のハナレの80%ぐらいが被ってる感じ(
森船長に、もうあきらめるから帰りましょう と伝えるも、ここまで来たんだから近くまで行って確認しよう と…


鬼岩のハナレの水道側に船を寄せてもらったけど、うねりが凄く船は木の葉のように(
高台にカメラバッグは確認できたんだけど、
脳裏に 明日の新聞記事がよぎる

「数万円のカメラ惜しさに 無謀な渡礁  おっさん死亡」(

無理です(キッパリ と告げて引き返してもらいました。


船長さんにバッグがあった事を伝えたんですが「ライフジャケット着てるんだから、渡礁すればよかったのに・・・」


無理でーーーす(笑  

と言う事で、一眼レフカメラ・スマホ(会社の)は海に放流しましたが、無事生還いたしました(
カメラをキッパリ諦められた男の決断をほめてあげたよ(

3.      クライマックスは突然に

今回の宿は、アンナビーチという所。














綺麗な感じなんだけど、人生初のユースホステル(
シーツは自分で掛けて、ご飯は宿の主人や宿泊客が全員集合して・・・「頂きマンモーース」で頂くんだよ(

最初は違和感あったけど、食事しながら自己紹介したり、みんなでワイワイ楽しくおしゃべりして、ユースホステルも良いもんだなって思えたよ。
みんなも、母島に行く機会があれば、利用してみてね。きっと良かったと思えるから。


更に、帰りのおがさわら丸で偶然見つけたんだけど…
ここの主人、ガイドもしている様だ

ぜし、ガイドしてもらってね(ハァト

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21日、2日しか釣りは出来ないから今日が最終日(早っ
またまた5時集合で、真っ暗な中
姉島に向かってデッパーーツ。森船長が、二本岩がやれそうと嬉しいことをおっしゃる(
今回で4回目の母島ですが、二本岩でやった事が無く、一度やってみたかったので何か嬉しい(

一部では「過去の磯」って 言われてるけど、大物実績は枚挙にいとまがないよ。




















というか、昨日の海況では

もうムリかも と思っていたので、すごくありがたかったよ〜
はるばる25時間かけて来て
カメラ・スマホ海に放流して帰るだけではね・・・(

 

メンバー全員で記念撮影〜




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人で無事渡礁して、それぞれ釣り座に。ぶっこみ釣りの大鵬さん・私が真ん中ポイントに、左側に腰痛さん、右側にガンティスさん。

船長さんが沖でムロアジを釣ってくれて
逝き餌の泳がせだ!!
こんなチョンスはめったにないから
気合入りまくり(
ほぼ100% 何かが喰ってくる!!


90%
サメだけどね(
そんな中 スジアラの70pぐらいのヤシを1本ゲット














なぜだか、大鵬さんがダイビングショップのオヌーさんに「魚釣れたらお土産持ってくるね(ハァト」と
約束していたらしく、キープ(スマンカッタ
大鵬さんが釣ったチギもキープ(ゴメンヨ
ガンティスさんが釣ったカッポレもキープ(宿へのお土産で、夕飯に刺身で頂いていました。

 

ぇ 美味しかったか?  って

すみません、ワダス魚食べれないんです(バカ

二本岩のポイント動画…https://www.youtube.com/watch?v=MjEb7GTsPHY

 

横で泳がせしていた 腰痛さんのリールから勢いよく糸が出ていく

 

 

そんなに大きくないみたいだけど(

 

と、寄せている最中に

急激に走り始め、ふっとテンションが切れてあがってきたのは・・・

 

体半分(
小笠原では日常茶飯事ですね(

 


↑の方たちのお仕事です。



お昼頃になり

喰いも落ちて、サメもまばらに・・・

14時頃 船長さんが磯際に来て

 

16時撤収でおなしゃす〜」 と

 

ああ、今回も大物釣れなかったなー と言う事で、じわじわ撤収の準備に掛かる


根掛かりですが…何か?(

 

メーサーを1匹処理

冷凍ムロを背掛けにして

磯際の水深30メートルあたりに沈める

ハンドルドラグはカチカチに締めて・・・

 

時間は1430

 

不意に竿先が海に突っ込む

ガチガチに締めたドラグが滑り、シーハンター80号が出ていく

 

 

 

うわー デカイ鮫きたぁ(

 

がまくえ100号が根元から、見た事もないぐらい曲がる

折れる寸前までこらえて、糸を出す

 

 

巨大サメは、右に左に走りまくり〜

 

 

 

駄菓子菓子

鮫、こんな走り方したっけ?(

しかも一向に弱らないし??

 

 

 

なんか変(

 

 

一度、ぼんやり姿が見えたんだけど

再び走る、糸を出される!!

 

激闘10分程度?

?がじわじわ浮いてくる

 

横で見ていた 腰痛さん驚愕

 

でけぇ〜  カンパチだ!!!!!




 

 

 

 

 

いえ ロウニンアジでした(

 

老成魚の迫力を醸し出す魚体

腰痛さんがジャッカンビビりながらもギャフを打ってくれました。

どうもありがとうございました ペコリーーノ

 

みんな、デカイ鮫だと思っていたので、ファイト中の動画はありません。
取り込みの様子をドゾーーー(

https://www.youtube.com/watch?v=NE2DHsckdPg

過去のさまざまの経験から、どんなに大きな魚を掛けても、我を忘れて興奮する様な事はなく
常に冷静沈着(
この動画でも落ち着いている事は見て取れるはずですが…


?

 

 

そう、良い子は真似してはいけない、危険な行為をやってます(

 

手袋せずに糸を手繰る

魚掛かってるのに竿を寝かす

死人が出てもおかしくない愚行です

もうね、ぽっかり腹を見せて浮いたから おぢさん油断しちゃったよ(バカ


巨魚釣り歴十数年  記録魚です。

 

 

 

 

 

 

 

 

見たい?(

 

 

翌朝港で検量140p 45キロ でした。
氷漬けでかなり魚体が曲がっていたので、本当は145センチぐらいありました(マヂカ?

 

 

本当はリリースしてやりたかったんだけど

針を飲んでいたのと

取り込みでギャフも使ったし(ギャフ使わないとあげられないよ

記録魚だったのでキープいたしました

 

ゴメンヨ GT

 

撤収1時間30分前に

突如クライマックスが訪れました

これを上げて、まだ1時間有ったんだけど

もう上がろうか ってなって、撤収〜

2015年超魚会 小笠原遠征が幕を閉じました。

うーーーん 楽しかった(

 

 

釣果があったからではなく、気の合う仲間と磯でワイワイやる、その雰囲気がたまりません

また周りに釣り人がいなくて、ポイント争いとかうっとおしい事もなく

自分の釣りに専念できることも楽しいです。

 

超魚会にも毎年1名か2名、入会申し込みがあり、じわじわ会員も増えています。

なかなか実現できない離島遠征の巨大魚釣りですが

この会にいる限り、もうしばらく楽しめそうです。

 

今回の遠征でお世話になった、大鵬さん、ガンティスさん、腰痛さん

そして真漁丸の森船長、アンナビーチの方々

 

あざっす(

 

↑見送りに来てくれたアンナビーチの方々(完全装備(

二本岩周回動画
https://www.youtube.com/watch?v=QAVITc_sbIw